初めは小さくスタート

不動産投資

初めての投資なら、小さくスタートすることをお勧めします。

これまで経験の無い分野の投資なら、初めは少額から始めた方が良いです。特にレバレッジを効かせる投資はリスクが大きいので、小さく始めた方が良いです。

不動産投資で言えば、「大きな失敗は破綻を招く」からです。幸せになろうと思って始めても、破綻したら意味がないですもんね。なので、不動産投資は絶対に大きな失敗はしてはならないのです。

メガバンクをバブル入社した私が、外訪活動を始めた頃、「資産家だった地主」が破綻し、先祖代々の土地の全てを売却してしまったという話を数軒聞きました。その跡地は戸建の分譲地や分譲マンションとなっていました。原因は無理な不動産投資や株の信用取引の失敗でした。資産数十億円あった地主さんが自宅も残せず、一家離散です。

また、地主さんやお医者さんなど、変額保険に絡んだ借入で首が回らない方も多くいました。その変額保険の解決策は破産か「早く死ぬこと」なのです。全く、何のために投資をしたか分からなくなってしまいます。その様な、悲惨なケースをいくつも見ているので、初心者がいきなり「数億円の物件をフルローンで買いました!」と武勇伝をアピールしている方を見ると、「無事であればいいけど、心配だな」としか思わないのです。過去10年こそ、空前の金融緩和で地価が上昇していたので、初心者で大きくフルローンを組んだ方でも、問題が少なかったかもしれませんが、金融正常化などの影響で地価が下落していった場合は売却しようとしても、借入残高の方が多くて売却出来ない事態にも追い込まれかねません。精神衛生上、良くないですよね。

勿論、人間のやる事なので、「失敗をするな」とは言いません。私も数多くの失敗をしています。しかし、いずれも許容範囲内での失敗に留める必要があります。

そして、初めて不動産投資を始めた時は「数多くの失敗」や「想定外の事態」が沢山あります。

入居募集しても入居者が見つからないとか、突然の雨漏り、突然の退去、予定していない修繕、などなど、初心者には思いもよらなかった事が頻発します。

私の場合も、本を50冊くらい読んだり、銀行のアパートローン担当者として15年以上地主さんを担当し、それなりに不動産投資には自信がありました。しかし、実際始めてみると、上手くいかない事ばかりでした。

私の初めての物件は埼玉県東松山市の区分ワンルーム1戸です。最寄駅から徒歩7分程度で駅から物件まで、スーパーや銀行・飲食店・コンビニ等、一通り揃っており、生活に不便はない所と思っていました。おまけに、近くには埼玉県地場の丸広百貨店もあるのです。その区分ワンルームを現金150万円で購入しました。想定賃料は27,000円なので、利回り21%です。これは買いだと思って、早速購入しました。

しかし、物件管理と入居募集をお願いするために、不動産業者周ったところ、どの業者からも、「ここは空きが多いから、賃料が安いよ礼金・敷金はゼロだね。」と言われたのです。どうやら、供給が多く、家賃相場が崩れている地域だったのです。私のリサーチ不足でした。

また、管理をお願いしようとしたら、区分ワンルーム1戸なら、「管理料は賃料の7%」と言われました。それまで、管理料は賃料の5%が相場だと思っていたので、コスト増です。今となっては、たかが区分1戸なら7%と言われて当然と思いますが、その当時は「ナメられた!」と思ってしまいました。結局、本業の仕事が忙しいので、泣く泣くその管理会社へ管理を委託しました。

入居募集も苦戦し、入居者が見つかるまで3ヶ月掛かり、しかも、入居者から家賃を1千円値切られ、26,000円になりました。入居募集中も共益費修繕積立金は負担しなければならず、ボディーブローの様に心を削られました。

結局、60歳くらいの独身男性が入居。2年後にも更新して戴きました。

ところが、更新して3ヶ月後に突如、退去の連絡が入ります。管理会社からそれとなく退去理由を聞いて貰ったところ、「ご結婚されるみたいです」と、全く予想もしていなかった返答がきました。もう、「お、お、お幸せに・・・」というしかありません。

こんな風に、いくら本を沢山読んで、事前に知識は得ても、想定外の事は起こるのです。だから、初めは小さく始めましょう!そして、経験を積んでから、大きい取引をしましょう。

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